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2013年11月28日木曜日

【いわき市】新市長・清水敏男氏に「学校給食における地産地消の取り組みを辞めることを求める要望書」を提出

11月27日、いわきの初期被ばくを追求するママの会が、新しく就任した清水敏男市長に、「学校給食における地産地消の取り組みを辞めることを求める要望書」を提出しました。

要望書の詳しい内容はこちらです。


「前の市長は、結局一度も面会しなかった」という話を聞いていたので、 「今度の市長はどういう人なんだろう、子どもたちを守る意識を持つ市長だろうか」――と、県外に自主避難中のAさんと一緒に参加しました。

いわき市は、福島県内でも、学校給食に福島県産のお米をつかっていない数少ない自治体のひとつ。来年3月から、その対応がどうなるのか、多くの保護者が感心を寄せています。





市長の短い挨拶のあと、いわきの初期被ばくを追求するママの会・共同代表の鈴木さおりさんから「学校給食における地産地消の取り組みを辞めることを求める要望書」が読み上げられ、市長の手に渡されました。 

それに対して、市長は――


「9月28日に就任して、さっそく『今年の新米を給食に』と言われました。でも、今年度(3月)までは北海道産米、という判断をしました。来年4月以降は、教育長の意向も勘案しながら、決めていきたいと思います。
じつは、市長になってから、いわき市の学校給食の検査態勢をまだ見ていません。その現場を見させていただきたいと思います。皆さんの代表と一緒に、見に行ってもいいです。お互い納得する形でやっていきたいと考えています。みなさんの思いは、子を持つ親として当然のこと。安全と安心は違います。一方で、時間の経過も判断材料になってきます。さまざまな要件を勘案しながら決めていきます。ご理解いただければと思います」

と話しました。 


* * *

「『地産地消はNO』と声を挙げることも心が痛みます。 この場所に来ることにも、勇気が必要なんです」

と話すのは、いわきの初期被ばくを考えるママの会・共同代表のちばゆみさん。
「放射能の問題」について、「内心気にしていても雰囲気を察して話題にしない」「生活で精一杯でそこまで手が回らない」「コミュニティーを維持するために黙ることを選ぶ」という話を、至るところで聞きます。いわき市も例外ではありません。
それでも、会場には、世代も性別もバラバラの、たくさんの方が駆けつけていました。
 
Aさんもこんな風に話してくれました。

「今日、来た保護者のひとりひとりの後ろには、きっと、200人くらいの保護者の思いがあるんです。みんな、働いていたら来れないし、表だってこういう場所には来たくても行けない、避難先からかけつけられない、そういうひとがきっとたくさんいます
いわき市の姿勢も、帰るか帰らないかの大きな判断基準になるんです」






* * *

初期被ばくの問題を抱えながら、できることは限られています。それは、これ以上被ばくをさせないことです。これから先長年、この不安と付き合っていくことになります。出来る限りの予防をしてください。予防原則にたって考えてください。そして、測定をすれば大丈夫なのか?という問題もあります。『あのときのお米にストロンチウム・プルトニウムが入っていました』では遅いんです」

* * *

「250キロ離れた避難先から、3分前に会場に着きました。保護者は、命がけで子どもを守りたいと思っています。いわき市で子どもを守ることに努力しているということが分かれば、多くの保護者、そして避難している母親たちにとっても安心につながります。いわき市が努力して、それを全国に発信してほしいです」

* * *

「初期被ばくのうえ、あの当時、1リットルあたり200Bq/kg含まれていた水を口にしています。 今後も健康への不安はずっと続きます。0Bq/kgの給食を提供してほしいのが本心です。それは大人の役割だと思います。市長がこの機会を設けてくださってありがたいですが、子どもたちの健康を担保しないと、復興はないと思っています

* * *

「測定について質問させてください。
①サンプリングの方法を教えてください。給食を作る数が多いということは、いろいろな畑から採ったものを つかっていると思います。
②β線のことです。ゲルマニウム半導体検出器でもβ線は測れません。そのことも将来的にどう考えるか、お答えください。
③文科省はいわき市で土壌のβ線を測定していません。その点について、いわき市でも申し入れをしているかもしれませんが、教えてください」

* * *

ひとりひとりの発言に、「子どもをできるだけ被ばくさせない」「行政が真摯に受け止め、子どもを守ってほしい」という思いが溢れています。

11時40分から12時までの20分間という短い時間はあっという間でした。


「何の力もない母親が想像を超えるほど大きな問題を、ずっと判断させられてきています」

「子育て中の私たちだけの問題にしないでください」



保護者の声は、いわき市長に届いたでしょうか。

来年4月、どのような決断をするのか、しっかり見守りたいと思います。





【いわき市内の活動】


「いわきの初期被ばくを追求するママの会」
http://iwakinomama.jugem.jp/
「NPO法人 いわき放射能市民測定室 たらちね」
http://www.iwakisokuteishitu.com/
「mama'n chu! cafe(ママンチュカフェ)プロジェクト」
http://iwakimama.exblog.jp/20823519/
「いわき母笑みネットワーク」
http://natureherb.blog.fc2.com/blog-entry-130.html

そして、
「おしどりマコ・ケンの脱ってみる?」
http://www.magazine9.jp/oshidori/index.php
こちらも必読です。



(ママレボ@伊藤)


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