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2013年8月8日木曜日

「ママレボ編集長通信No4」~こどもみらい測定所の石丸さんに聞く~『放射線見える化プロジェト』 クラウドファウンディングで 100 万円集めて、地域の放射線を可視化しよう!

「ママレボ編集長通信No4」
(このブログ「ママレボ通信」と差別化をするために、「ママレボ編集長通信」に名称変更しました


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「ママレボ編集長通信No4」~こどもみらい測定所の石丸さんに聞く~『放射線見える化プロジェト』 クラウドファウンディングで 100 万円集めて、地域の放射線を可視化しよう!


 食品や土壌の放射線量を測る市民測定所として、2011年12月の開所以来、多くの測定を行ってきた「こどもみらい測定所」。(東京都国分寺市)。

 同所がこの度、『放射線見える化プロジェクト』を立ち上げ、現在、一般のみなさまからサポーターを募っています。

 『放射能見える化プロジェクト』とは、どういった内容なのでしょうか。こどもみらい測定所、所長の石丸偉丈さんに、お話しをうかがいました。


           (こどもみらい測定所 所長 石丸 偉丈さん)

■まず、測って「知る」ことから始める
Q:放射線をどうやって「可視化」するのですか?
石丸:「ホットスポットファインダー」という、高性能な空間線量計があるのですが、これで空間線量を測ると、自動的にGoogle 
EarthやGoogleマップに各地の放射線値が落とし込めます。



 上記のマップは、以前、日比谷公園(東京都千代田区)を歩いて計測したときのもの。地域の放射線量が一目でわかるでしょう?
 このホットスポットファインダーを使って、東京都内や千葉、神奈川、福島などの東北地方まで、みなさんから依頼があった場所を中心に計測し、放射線を「見える化」していこう、というのがこのプロジェクトの目的です。

 放射線って、見えないし、におわない。だからこうやって見える化することで「こういう場所はホットスポットになりやすい」という傾向がわかれば、むだな被ばくを防ぐことができます。
 それに、イメージだけで「この地域は放射線量が高い、低い」と言うのではなく、きちんとした数値を知ることは大事です。その数値を「高い」ととらえるか「低い」ととらえるかは人それぞれですが、まず事実を知ったうえで議論しましょうよ、と。

 また、震災以降ずっと福島の放射線量を計測している木村真
三さんもおっしゃっていましたが、「今のうちに計測しておかないと、国は必ず隠ぺいする」と。
 放射線量の高い地域は、今後、健康被害が出てくるかもしれないし、出てこないかもしれない。それはわかりませんが、万が一のときにうやむやにされないようにデータをとっておくことは重要だと思っています。
「知る」ことで、住民の方々にも、ベターな選択がしていただけるのではないでしょうか。 


■「精度」「速さ」「マッピング」3大要素がそろった
Q:ホットスポットファインダーの性能は?

石丸:精度は日本一と言えます。というのも、ホットスポットファインダーを製造しているポニー工業という会社は、市販されている多くの線量計を “校正” する資格を持った会社だからです。

 つまり、Aというメーカーの線量計が正しい値を示しているか否かを確かめて、値がずれていたら修正する仕事を請け負っています。これができるのは、国内の民間会社でポニー工業を含めて2社しかありません。

 ホットスポットファインダーの優れている点は3つあります。
ひとつめは、「精度」。ふたつめは、「自動マップ化できる」ということ。そして3つめは、計測の「速さ」です。3つそろっている計測器はなかなかないので、とても貴重です。

 他のメーカーのものでも、測定速度が速いものや自動マップ化してくれるものはありますが、精度が甘いものが多い。とくに放射線量が低めの地域では、数値を過大評価するものが多いです。

 また、精度はよくても、速度が遅い線量計だと手間がかかります。地域一帯の放射線量を素早く、かつきめ細かく調べるためには、計測の反応速度が速く、かつ精度が高いものでないと。そして、計測値をすぐにマップ化できること。この3つの機能を兼ね備えているのがホットスポットファインダーなんです。
 この測定器なら、自転車に乗せて地域を一周するだけで、すぐにくまなく放射線量がマッピングできます。もちろん自動車で計測してもかまいませんが、車中で計測すると、いくらか放射線量が低くなります。
 実はこの機械、福島県のある自治体も購入して、地域を計測しています。それくらい性能が良いので、役所など公の機関に提出するデータとしても、活用していただけますよ。


■目標額まで、あと半分!?
Q:ホットスポットファインダーの価格は高いんですよね?

石丸:そうなんですよ! 実は130万円します。また出費がふえるのかと考えると、最初は購入をためらいました。食品の測定器を購入したときも、苦労しましたから……。(笑) でも、この測定器があれば、あらゆる場所の放射線量を見える化できます。
 測定所のメンバーと話しあった結果、「私たちみんなにとって必要なものだ」ということになったんです。それで、みなさんにサポーターになっていただきながら、クラウドファウンディングというシステムでホットスポットファインダーを購入するための資金100万円を集めることにしました。

Q:もし、応募しめきりの2013年8月25日までに目標の100万円が集まらなければ、どうなるんですか?

石丸:1円もいただけません……。現在、563,000円集まっていますから(8月7日現在)なんとか8月25日までに、みなさんにご参加いただいて100万円を集めないと!


■サポーターになって、街中の放射線を見える化しよう
Q:サポーターになると、希望の場所を計測してもらえるそうですね。

石丸:エントリーされるコースにもよりますが、基本的にサポーターになっていただいた方のご希望の場所を計測します。
 現在は、千葉県柏市や、東京都葛飾区にある水元公園などを計測してほしいという希望があがっていますね。あとは、それぞれがお住まいの地域。「子どもの通学路や日ごろ遊んでいるエリアを測ってほしい」という声が多い。また、福島から東京に避難されている方から、「福島の実家を測ってほしい」という依頼もありました。

 ホットスポットファインダーには、GPS機能の他に「エリアレコーダー」という機能も搭載されているので、タブレットPCにウェブカメラを接続して移動すると、下記の写真のように空間線量を記録できます。ご自宅の庭や玄関先、通学路や公園の遊具周辺など、どこにホットスポットがあるかを確認するためには大変便利です。



 これまで、東京都世田谷区や杉並区、栃木県日光市、福島県郡山市などをテスト計測しましたが、ホットスポットだけでなく、「ここは思っていたより低かった」という場所など、 「クールスポットも発見できてよかった」という声もありました。

 サポーターになっていただいて、計測のときに私たちといっしょに測りに来ていただけると、「こういう場所は放射能が集まりやすい」という傾向も分かってきますよ。
 どんどんサポーターを広げていって、首都圏を中心に街中の放射線を「見える化」していけたらいいなと思っています。計測したデーターは、ご依頼いただいたサポーターのみなさんにお渡しし、個人宅は応相談ですが、こどもみらい測定所のウェブページ等でも公開していく予定です。

            (ホットスポットファインダーで測定する石丸さん。)


■「できること」をやっていく
Q:最後に、メッセージをお願いします。

石丸:福島県では、すでに子どもの甲状腺ガンが12名、悪性疑いが15名も出ていると聞いています。これまで子どもの甲状腺ガンは、100万人にひとりかふたりというめずらしい病気であったことを考えると、今後がとても心配です。あまりにも解決しなければならない課題が多すぎて、どこから手を付けたらよいのか……、と考え込んでしまうこともありますが、自分たちひとり一人が「できること」をやっていくしかないんですよね。
 ひとりの力は小さくても、点が集まれば線になり、やがて面になる。こんなひどい事故が起きてしまったのだから、もう二度と同じ過ちを繰り返さないように、この『この放射線見える化プロジェクト』の活動を通しても、訴えていきたいと思っています。
 みなさんのご協力を得て、ぜひ実現させたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!


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『放射線見える化プロジェクト』サポーターエントリー方法

(1)クラウドファウンディング「shootingstar元気玉」に掲載されている『放射能見える化プロジェクト』ウェブページにアクセス。http://shootingstar.jp/projects/134

(2)上記ページには、サポーターとしてご協力をお願いしたい具体的な内容が「ギフト」という名称で6種類アップされています。サポーターとしてのエントリー価格は3,000円~300,000万円までございますので、ご希望のものをお選びください。 

プロジェクト〆切の2013年8月25日までに目標金額100万円に到達すると、このプロジェクトが実行されます。

また、下記ゆうちょ銀行への寄付も受け付けております。
  
<寄付口座のご案内>
■郵便振替: 00130-6-473116
■銀行口座:
 銀行名 ゆうちょ銀行(金融機関コード 9900)
 店名 〇一九 店(ゼロイチキユウ店)
 口座番号 0473116
 預金種目  当座


こどもみらい測定所

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この「ホットスポットファインダー」を借りて、以前、ママレボ編集部でも郡山を測定させていただきました。
そのときのレポートが下記よりお読みいただけます。

郡山測定レポート
http://momsrevo.blogspot.jp/2013/05/blog-post.html

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